ナスタ社は、38年間にわたりノルウェーで日立建機の正規代理店として建設機械の販売を行っている。創業は1929年(昭和4年)、ソーレン・レード氏がラヴィクに小さなガソリンスタンドを開業したことから、その歴史が始まった。そこから91年、現在までにノルウェーの建設機械業界のリーディングカンパニーのひとつへと成長を遂げている。
本社は、創業以来変わらずラヴィクに根ざし、ノルウェー全土に7つの支店を戦略的に配置。お客さまにサービス契約とファイナンスソリューションを推進することで、他社との差別化を図っている。さらには、顧客ニーズに応え、再生と組立てができる専用の生産部門を構えている。
ラヴィクのナスタ社前に集う経営陣
ナスタ社は2019年(令和元年)に90周年を祝うとともに、祝賀行事のひとつとしてUH081を「こころのふるさと」に戻した。同時に、長年取引のあるお客さまとその信頼できる機械にハイライトを当て、ナスタ社のソーシャルメディアチャンネルで“クラシックマシン”を重点的に紹介した。UH081は、ナスタ社が発売した最初の1台で、しかもその号機(16225)から同機が初期の機械であることが判明した。
同機は、他の日立建機の油圧ショベルとともに1982年(昭和57年)6月21日にノルウェーに到着。1983年(昭和58年)6月に納入されたオイヴィンド・フルストル氏が、UH081の最初のオーナーだった。お客さまの会社ロゴは、現在も同機の一番目立つ場所に貼られている。
ナスタ社に展示されているUH081
同機は、ナスタ社の中古車を担当する営業のエスペン・アンデルセン氏(右写真)によって発見された。ノルウェー国内には、他にも古い日立建機の油圧ショベルが数台あるが、同機はその製造番号が非常に若かったことで彼の目に留まった。発見後、エスペン氏はすぐに購入し、自社のアフターセールス部門へ改修を依頼した。この信頼できる機械は今でも稼働可能で、ナスタ社は内外装の全面改修を計画している。同社は今、ラヴィク本社にこのUH081を誇らしげに展示している。
エスペン・アンデルセン氏は、UH081がノルウェーに到着した1カ月後に誕生。
彼らは毎年同じ年齢を重ねている
納入年 | 1982年(昭和57年) |
---|---|
号機 | 16225 |
運転質量 | 18.5t |
定格出力(PS/rpm) | 105/1,750 |
バケット容量 | 0.8m3 |
特徴 | 1977年(昭和52年)に発売したUH07-3の輸出向けモデルで、現在の油圧ショベルの基本構造を取り入れた最初のモデル。エンジンの大出力化、ポンプ定格圧力UP等で大作業量を達成、またキャブの大型化や操作系へのアシストバルブ採用による操作力低減など居住性を向上。 |
代理店契約年 | 1982年(昭和57年) |
---|---|
代表者 | トム・ヨハンセン |
設立 | 1929年(昭和4年) |
所在地 | Bommestadmoa 8 3270 Larvik, Norway |
ホームページ | https://www.nasta.no |
ラヴィクにあるナスタ社本社。今後この場所にUH081の永久展示が予定されている